子どもの頭痛はご本人も保護者の方も不安になることが多いでしょう。
「頭が痛い」と聞くと、「なにか重い病気が隠れているのではないか」と心配になり、小児科や脳神経外科を受診されることもしばしばですが、実際には、脳腫瘍などが原因で起こる二次性頭痛は頭痛全体の3~4%と少ないのが現状です。
子どもの頭痛に多いのは、一次性頭痛である片頭痛と緊張型頭痛です。中でも片頭痛は頭痛の程度が強く嘔吐を伴うこともあるため、医療機関の受診が多い頭痛です。
また、思春期の子どもでは、心理社会的ストレスにより連日の頭痛に悩まされ、登校に支障をきたすといった場合もあります(小児緊張型頭痛)。
子どもにも大人と同じように片頭痛があります。
大人の片頭痛では頭痛発作の起きている時間が4~72時間とされていますが、子どもの場合はさらに短く、2~72時間とされています。
また、大人の片頭痛のように片側がズキンズキンと痛むというよりは、両側が痛むことが多いともいわれています。
そのほかの症状や診断基準は大人と同様です。
子どもの頭痛においては、まずはその原因を探り、頭痛を引き起こす誘因があればそれを避けることが第一です。
したがって、規則的な睡眠や食事、適度な運動などの指導による非薬物療法が勧められます。
薬が必要な場合は、イブプロフェンやアセトアミノフェンなど比較的安全な薬剤が使われます。
月に15日以上頭痛がある場合、「慢性連日性頭痛」と診断されることがあります。
上記のようなお悩みで頭痛外来を受診される患者さんが小学校高学年から中高生に多くみられます。
思春期という心も身体も不安定な時期であることや、学校や家庭における心理社会的不安などが要因となり、頭痛を引き起こしている場合があります。
まずは丁寧なカウンセリングにより心の不安を取り除くことで、慢性的な頭痛が軽減し、消失します。
また、薬の効く片頭痛のみに戻ることもあります。
子どもの二次性頭痛は少数ですが、なかでも代表的なものを挙げると感染症や頭部外傷が原因となって起こる頭痛があります。
例を挙げると、ウィルス性疾患や副鼻腔炎による頭痛、頭部の怪我が原因となって起こる頭痛などです。
耳鼻科で治療を受けたら頭痛が治った、ということもしばしばあります。
一方、重篤な疾患による二次性頭痛はわずかですが、医師の判断によって頭部CTまたはMRI検査が行われることがあります。
大阪府堺市にある当院(ばば脳神経外科)でも、最新のMRIやCTを用いて二次性頭痛と一次性頭痛の鑑別を行っております。
さまざまな研究により、片頭痛の遺伝は確実といわれています。
そのため、子どもの頭痛における診察では、家族内に片頭痛をお持ちのご家族がいないか問診で確認します。
特に母親の影響が大きいため、頭痛に悩む子どものお母様は「現在(または以前)、寝込むほどのひどい頭痛があるか(あったか)」をしっかりと思い出していただくことが重要です。
住所 | 〒599-8114 大阪府堺市東区日置荘西町4-35-10 メディカルスクエア初芝駅前 |
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最寄り駅 | 南海高野線初芝駅すぐ(南側ロータリー前) |
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